いちの木の小屋と山

昭和~~な小屋をリフォームしたり、山やったり畑やったり、猪捕ったり、いろいろやって生きてます

アナロジーの躾

 

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「世界史の極意」

極意って何だろなー

核心となる大切な事柄、なのだそうですが

 

タイトルがざくっとしすぎてない?

副題欲しい感じだよね、と読後の感想です。

 

この中で佐藤さんが展開されているのは

ある国と別の国

ある時代と別の時代とを類比=アナロジーする手法によって

 現在起こっている問題に応用する。

 国境を超えるビジネスパースンにとって必須の分析力、

センスを磨き説明能力をつける。

 

えー、、私そんな上級な感じの人間じゃないー、、

 

しかし、この本のもう一つのねらいは、

「戦争を阻止すること」です。と、佐藤さん。

 

これは、日本が再び戦争をする、という意味合いだよね。

私達皆の課題であります。

 

 

最後まで読んでみて

一番語られていることは

アナロジカルな見方をせよ。

キーワードはアナロジーなんですね。

 

 

この薄い本の中で

歴史の出来事の概要説明なんかもされてますから

ざくっとした内容なんですけど、

中で私がこれはっ!と思った部分を、

 

「囲い込み」

もしかして高校でやった?

 

15~16世紀、ヨーロッパは大変な寒冷期にあった為

セーターの需要が高まり

毛織物産地であったイギリスでは

領主たちが羊を飼うために領地を囲い込み、

農民を追い出した。

 

これにより土地から離れ、身分に縛られず

自由に移動することのできる人が都市に流れ

労働を売って生きる、労働者が生まれ=「労働力の商品化」が起こった。

 

この社会変化が資本主義を支えた、と。

 

今では働くこと=雇用される、のようになっていて

その形態があったりまえすぎるくらい普通で、

それを前提に生きる人が大半だと思いますが、

 

労働しか売るものがない、というのが

自由と呼べるのか、

自由の意味がようわからん、という

正直複雑な気持ちです。

 

人間が土地から離れて生きるということはおおごとだ、と思う訳です。

 

そこで、ガラリ、と天地が変わっちゃうような事なんだ

と、思う訳です。

 

で、なるべく働かず(雇用されず、私のテーマです)

土地から得られる事で生きていくこと

私が目指している生活って

歴史的意味があるんじゃない?

なんつー、壮大な気持ちにもなる訳です。

 

でも、現金収入を得ることのできる仕事

は、ある方がいいと思うけど。

 

 

 

 

昔観た映画「存在の耐えられない軽さ」

プラハの春を謳歌していたチェコスロバキア

ソ連が侵攻してきて、生きにくい時代に突入する。

 

女好きでクールな脳外科医役のダニエル・デイ・ルイスを観に行ったのに

なんか変な髪型でおっさんぽいし

最後は奥さんのジュリエット・ビノシュと田舎に引っ込んじゃったんで

なぁ~んだぁ~~、つまんない

と、がっかりした。

 

でも、それはまだ、私が若かったからで

一番、国や時代に左右されないのは

土地に根差した生活だ、と、今は思う。

 

あ、でも今の日本は

それさえも脅かされる、人間のスケールを超える期間にわたって

という

とんでもない国だけど。

 

 

 


The Unbearable Lightness of Being Featurette Short

 

 

 

この、映画の舞台となった

チェコスロバキアの周辺では民族問題がこじれてしまっています。

そこも、この本で解説されていた。

 

他、

ドイツ語では歴史という意味の言葉が2つあり

ヒストリーとゲシヒテだ、とか。

日本の教科書はヒストリー、起こった事柄のみをもれなく記述する系。

ロシアもイギリスも歴史教科書はゲシヒテだ、

起こったことの背景まで含めた記述をする系。

だがその違いは、とか

日本は戦後、ゲシヒテとしての歴史をしっかり認知しなかったから

歴史修正的ネトウヨやら神社系のやからが湧いて出てしまった。

 

などなど、

もっとこの本として肝心なことはあるのですが

うろ覚えなので、書けません。

 

なのですが、勝手に副題つけました。

「アナロジーの躾」ね。

 

自分でアナロジカルにものを見るくせつけていこう、って意味。

たいていそんなの用意されてないから。

嘘っぽいの用意されてたりするから。

 

 

 

 

写真に、「日本教社会学」が写りこんでますが、

当初、感想を書きたいと思っていたのですが

力、及ばず。

 

この度の、スマップの解散騒動を

小室直樹山本七平の両先生方にアナロジーしていただいたら

わかり易い「みんなの日本教

が書けたのではないか、

と、思われる。

 

 彼らが追い詰められた空気。

ドヤ顔から発せられる空体語。

 

陰謀論系の友人が

ジャニーさんってCIAらしいよ、って言ってたけど

どうしてどうして

すっかり日本的。