いちの木の小屋と山

昭和~~な小屋をリフォームしたり、山やったり畑やったり、猪捕ったり、いろいろやって生きてます

アンダーグラウンド

 

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エミール・クストリッツァ監督映画

アンダーグラウンド」を観る。

この人の映画を観るのは初めて。

 

もう、のっけからブンカブンカ管楽器にテンションを上げられ、

立て続けに映像と爆音になぶられまくって

話しの展開も、奇妙かつありそうで真実味を感じさせ、

全てのピースが一見場違い、しかしあるべき所にぎっしりと埋まっていて

こんなの初体験!!の圧倒的映画でありました。

 

ああ、やっぱり芸術は素晴らしい。

なくても生きられるけど

あれば現実の向こう側を見せてもらえる。

 

 

クストリッツァ監督は旧ユーゴ人。

この映画もユーゴスラビアが解体されていくゴタゴタが背景になっており

ウソに裏切りケンカに兄弟殺しなんでもあり、なのだけれど

陰湿とは真逆のばかばかしさと陽気さと狂気と、その裏の物悲しさの

絶妙なるてんこ盛り具合でもって

誰にとっても唖然とさせる想像もつかない展開が

これでもかこれでもかと押し寄せてきて、

いったい、こんなに盛っちゃって、どうやってラストを〆るのだろう?

心配と期待でいっぱいになっているところ、

ラストはいつもの狂喜と、心しめつけられるような

悲しみと幸せと象徴的映像でまとめ上げられており、

素晴らしい!!素晴らしい!!

ぬぐっても、ぬぐっても、涙がじわじわとでてきてしまう。

 

ああああぁーー 堪能したぁーーー

 

 

 

イギリスがEUを離脱したことは

大きな驚きだった、

けれど、

やっぱり、限界値を越えたんだという

納得感もある。

 

アメリカでもトランプがニョッキリしてるし

日本だって

何かがニョッキリ生えてくる土壌はすでにある。

 

思えばこれまでだって

信じられないような国々の変化を見てきたんだもんな。

 

どんなにひどい事になろうとも

私達は日々を生きていくんだね、

生命ってタフにできてるんだね、

ね、クストリッツァ監督。