長い出張のラストに宿泊費自腹で一泊追加
ここまで来たなら徳島へはもう一歩。
瀬戸大橋を渡って、すぐ高速を下り
下道を通り香川の街をざっと流し
山越えをして徳島に出る。
去年の夏、初めて足を踏み入れて以来
恋しちゃった土地、徳島。
なんとも胸の深いところから惹きつけられるような
生理的に好むような感覚。
緑濃い南北の山に挟まれて
とうとうと流れる吉野川に魅了されてしまった。
ここの自然の姿かたちが好きです。
若い頃は砂漠のような
容赦のない開かれっぱなしの土地に惹きつけられたけれど、
今は水がどんどこ溢れてくるような場所が好きらしい。
それでも、やっぱりどこか厳しい顔をしているところに惹かれちゃう。
人を簡単に受け入れてくれないような。
徳島の山は急峻で
それが良い具合に丸みを帯びている。
そこに、へばりつくようにして建つ家。
つるぎ町を抜けて山の方に走ってみる。
「うだつの町並み」と方向表示のちいさな看板があったので
橋を渡って集落を抜けてみた。
出て来たのは貞光という場所。
去年は脇町という、うだつの町に立ち寄ったけれど
観光地って感じだった。
貞光のは日常に残っている様子がして良し。
旧永井家庄屋屋敷跡という看板あり、
入ってみる。
入館無料です。
この日はあいにくの雨で寒かったのだけれど
庭の飛び石が濡れてきれいだったし
からりと晴れていない方が
こういう場所は落ち着いて良し。
徳島の美しい緑の石を
庭のあちらこちらにふんだんに使っている。
リズミカルで
安定した職人の仕事。
ノミの跡。
ここに残っている文化も好きな感じなのです。
潤っているのにきらびやかでなく
硬質な感じ?
勝手な感想。
せっかく果たした
吉野川との再会ですが、
彼は夏と比べるとそっけなく、漲る感じがなかった。
来年、暖かくなったら
吉野川クルーズに参加したいなぁ~、
丁度、出張に当たらないかしら。
その頃はまた、水量のたっぷりとした
凛々しい姿で迎えてくれるだろう。