いちの木の小屋と山

昭和~~な小屋をリフォームしたり、山やったり畑やったり、猪捕ったり、いろいろやって生きてます

日曜はキャンパスへ

 

 

広島市立大学芸術学部なんてのがあるとは知らなかった。

 

カナリアがさえずりを止めるとき”のメイン会場は

市大キャンパスの芸術学部建物であった。

 

市大キャンパスなんて行くのは初めてだけど

猪猟の師匠M氏の工房の近くだった。

ここ、山越えしたらすごく近い場所。

 

この日曜日って、15日の日曜日のことです。

一週間たってしまった。

 

 

 

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わーー素敵なキャンパス

 

 

 

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ここの建物 好きな感じ

ここの社会人講座に通ってみたいけれど

学生のいない静かなたたずまいが好きなだけかも。

 

 

 

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芸術学部エントランスに設置された

”ハイヌウェレの彫像”

 

でーーん

のっけから女であることについて突き付けられる。

私も女なんで、お母さんなんで。

 

このハイヌウェレ、インドネシアの神話の女神なのだというが

全然知らない、ちょっと調べたけどわからない。

子供向けに書かれた本でも読んでみたいのだが。

 

 

 

静かな四角くない建物に

方向感覚失い

うろうろと 迷いつつ

 

やっと行き着いた5階展示会場には

若い世代中心に結構たくさんの人が来ていた。

この日は展示最終の日曜日だもんな。

 

 

 

 

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”パパ?” という作品

これが一番好きな作品かなぁ

今回の展示のテーマともマッチして

多くの事を連想させる。

 

この作家さんのパパは

ある時娘に対し性欲を示したのだろうか?

お外で性犯罪をおこしちゃったんだろうか?

ショベルが下向いてるのは砕かれた自信を現してるのか?

とかとか

 

いろーーんな嫌ぁーーなこと考えちゃうんだけど

このコミカルなビジュアルが素晴らしい

脱ぎ降ろした作業ズボンとおもちゃのユンボの組み合わせだよ!!

ズボンの皺もユンボの置かれた位置も傾きもアームの角度も

いい!!

 

ユンボが男性器の象徴に見えるし

お父さんがユンボに変身しちゃって

ダブダブの衣服から出て来たようにも見えるし

楽しいっっ!!!

 

 

 

男性はいつからどういう過程を経て

社会での立場=自分になってしまうんだろう?

中年男性の生き方と存在を不思議に思うこの頃。

 

何年も社会構造に組み込まれ(=ハラスメントを受け)続けてきた結果

それと同化しちゃって

他人にハラスメントすることに罪悪感どころか

どーだ!これが社会というものだ、わかったか!!

教えてやった!とかいう正義感すら持ってるんじゃないかしら?

と察するが、

自分は男じゃないのでその心の動きはわからん。

 

むかし、日本の会社のインドネシア工場でおっさんが

女工さんと仲良くやるには

「尻でもさわってやって「元気か」とコミュニケーションとらないとな」

というのを実際この耳で聞いちゃって

ちがーーう!!それ、国際問題だから!

あまりのびっくりに反論の言葉を失ったことアリ。

 

広河隆一の事件は非常にショッキングでした。

そのショックは私の中でしばらく尾を引いた。

彼のドキュメント映画「広河隆一 人間の戦場」を見たこともあったし、

 社会派の重鎮だもの。

であっても、

女に対する異常な扱いはいったい????

 

 

頭ヒートするので先へすすむ

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし、

インパクト強い作品といえば

こちらでしょう。

 

 

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ビジュアルがハデ!!

人の目を奪う2作品

どちらも女体

でも対照的な女体

 

 

 

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 求められる女性像の鋳型に自ら入り

自分を変造した同じような女の子たちが競い合う

 

 

 

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おんなのこのピラミッド

 

 

そして

 

 

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犠牲者

 

 

紫のトルソーの方は

自分の身体が自分から分離してない

他者目線にゆがめられることのない、まるまる等身大の自分。

そう、作家本人の身体の3Dプリントなのだって。

 

 スーパーポジティブ

マイボディーー

 

 

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よく紹介されているのは

前からの素敵なおっぱいが見えるアングルだけど

私がご紹介するのはあえての お尻

 

ぐっときます 

女体って いいなぁ~~

 

 

 

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それから、これも面白かった

 

この作品は本当はぱっと見全然見えなくって

気付かずにいたら企画代表の山崎さんが近くの人に

「見えてますか?」と声かけてらしたので

おお!! と私も見えてなかったことに気付く。

 

一旦気付いてみれば、髪の毛って本当にいろいろで

その違いが見えてくると

人それぞれぜんぜん違う。

 

 

 

せっかくのきっかけなので

すこし山崎さんとお話をさせていただいた。

 

 

ポリタスTVのインタビューで

彼は凄く分かり易く

ぎゅぎゅっとこの展示の趣旨を語っていた。

でもね、

男性でありながらこの問題を真剣に取り上げたのは

どんな気持ちからだろうか?

とかとか、本当は掘り下げて聞きたかった、

 

です。

 

現代美術って視覚の美しさではなく

解説があってこそ存在できる

みたいに思っていて、なーんかいまいちピンとこなかったのだが、

 

見るものに解釈をゆだねつつ

問いかけたり 引っ掛けたり

こういう表現方法もありで全然OKなんだね。

 

特に社会問題という頑なになりがちなテーマについては

言葉よりも届くのかもしれない。

 

こーゆうの面白いな、やってみたいな、

と感じたのでした。

 

 

 

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